日本にいるうちにやっておくべきことってなんだろう?
初めて海外で長期で住む場合、いろいろと済ませておくべき手続きがあります。
面倒ではありますが、これらをしっかり理解していることであとあと損することもなくなりますよ。
私自身、2013年に海外移住していますので、その際の経験も踏まえ、時系列にもれなくご紹介していきますね。
海外移住は国内での転居とは違い、予期せぬトラブルや手続きの待ち時間などいろいろと時間がかかることが多いです。
- 海外移住3か月前から始める準備
- 海外移住2か月前から始める準備
- 海外移住1か月前から始める準備
- 海外移住2週間前から始める準備
もちろん、移住するときのステータスによってはまちまちです。例えば住居やビザの手配まで会社が行ってくれる海外駐在なら、もう少し遅くても構いません
ただし学生ビザ、リタイアメントビザ、現地採用のビジネスビザなどで海外移住をする予定の方は、2~3ヶ月前には具体的に動き始めるようにしましょう。
基本的に海外からのレスポンスが非常に遅い(or忘れられているorたらいまわし)ことが多いです(日系企業であっても)。
いつもの国内での引っ越し感覚でやりとりしていると間に合わなくなる可能性があることは肝に銘じておきましょう。
海外移住3か月前から始める準備
海外移住先の情報収集
インターネットで情報を得るだけでなく、実際に現地に行ったことはありますか?
駐在員や駐在妻であれば選択の余地もなく決まってしまうことですが、それ以外の方はきちんと自分の目で確認しましょう。
1か月~2か月くらい住めると1番良いのですが、難しい方は短期旅行でもいいのでしっかりと体感してきてください。
できれば観光客に人気のあるシーズンではなく、オフシーズンに下見をできるとさらに良いです。海外に長期滞在(ロングステイ)する際は、そういった環境でも暮らし続ける必要がありますからね。
例えばタイだと6月~11月までの雨季、12月~3月までの乾季、4~5月の暑季では過ごしやすさがまったく違います。
いざ引っ越しとなると、現地ではあまり時間がなかったりします。ひいき目無しに自分だったら本当に住んでもよいかな?と感じておくことは大切です。
海外で就職するチャンスの確認
まだ仕事をみつけていない方は、この時期には1度求人を探し始めましょう。
上記で述べたように、旅行を兼ねて下見をした際に海外各地にある人材会社を頼るのもありですが、この時点ではあまりオススメできません。理由は2つ。
- その国で働く本気度が伝えられない
- 可能性を捨てている
まずこのタイミングで登録しても、エージェントからしたら
というのは最後まで気になる点でしょう。私の周りでも、「タイにまたきます!」と言いながら来なくなった人の方が多いです(笑)
別にそれは悪いことではないのですが、実際にはそういう風に見られてしまうのは否めません。
それにもっと大事なのがチャンスです。私は自分では駐在員案件なんて振ってもらえないと思い込んでいました。
ただですね、駐在員と言ってもピンキリなんですね。海外で働きたいと手を上げる人がいなくて困っている中小企業のメーカーや商社って意外と多いんです。
駐在員と現地採用の給与待遇では天と地の差がありますので、しばらくサラリーマンを続ける意思があるなら、自ら可能性をつぶす必要はないかなと。
そのあたりは下記リンク先を参考にしてください。
また、下記では日本で海外求人案件を探せるサイトをまとめておいたので、合わせてチェックしてみてください。
海外移住先での滞在費を貯金しておく
1か月くらいは生活できるだけの費用は準備しておきましょうね。それと、住居を契約する際にはデポジットなども必要です。
1か月の生活費+家賃デポジット(2か月)+当月1か月の家賃の貯金。これくらいはないと、すぐに給料は入りませんので・・・。
今1人暮らしをしている人は、一時的に実家に帰るなりして貯めておきましょう。わたしはゲストハウスでフリアコして家賃全額を貯金していました。
クレジットカード、デビットカードの作成
これも作っておけるとなにかと便利です。何かあったときに海外のATMから引き出せるように1個作成しておくと良いです。
なお、会社員のうちに作っておくとよいです。後述する海外転出届を出して、住所不定無職になってからだと、審査に通らない可能性があります。
どうせ作るなら、海外旅行保険が付いてくるカードを作成して、一石二鳥を狙いましょう。
私は楽天カードを持っていますが、これは旅費としてカードを使用してはじめて保険が発動するカードなんですね。
なので、持っているだけで海外旅行保険が適用されるクレジットカードを作成すると良いですよ。以下、参考にしてください。
海外移住2か月前から始める準備
本格的に海外滞在する前に、日本じゃないと安くできない治療などがあります。あとあと苦労しないように、念のため取り掛かっておくといいですね。
あとは社員であれば本格的に辞める準備がはじまります。
退職・辞職願提出
日本の法律では会社を退職する予定日の1ヶ月前までに「辞職願」を提出することが会社規定として決まっています。
実際には引継ぎなどもあるので、もう少し早く言ったほうがあとあと関係を持っておけます。
「もう2度とこの会社とはかかわらない!」といった断固たる決意がない限りは、なるべく穏便に済ますためにも、少し早めに伝えましょう。
航空券を取得する
退職日が正式に決まり次第、航空券は予約してしまいましょう。出来るだけ早く出国日を決定し購入すると安いです。
航空券はエアトリなど、格安航空券を探す方法があります。少しでも節約した方は早めに購入することをおすすめします。
ただし、LCCなどの格安航空券の場合はエコノミーでも受託荷物(スーツケース)の重量制限が厳しいです。
結果的に高くなる可能性もありますので、航空会社の規定を確認して選択しましょう。
海外移住先の家を決めるまでの宿泊先を決定する
海外移住をしてから正式な居住先を決める予定の方は、あらかじめホテル等の滞在先を手配しなければなりません。
航空券の購入と同時に出来るだけ早く見つけましょう。特に観光シーズン、学生の休みと重なってしまうと、場所によっては宿泊先が見つけられない可能性もあります。
とにかく節約したい、でも日本語が使える環境がいいという方は各地にある日本人宿を活用すると安く済みます。
ただ、日本人宿はあくまでも「旅」をしに遊びに来た人ばかりです。これから移住して暮らしていくあなたとは視点が違います。
現地の暮らしを知りたいのであれば、たとえばうちのように各地にあるシェアハウス等を活用したほうがより適していますね。
特に節約する必要もなく、最初くらいは良いホテルに泊まりたいという方は、agodaなどを利用して予約しておきましょう。
最近は空港からの送迎サービスなども取り扱いしているようですね。
歯医者の受診
歯科治療に対しては会社で配布される健康保険が適用範囲外の国があります。歯科医院だけ治療費を全額負担となると、結構大きな出費ですよね。
海外移住する前に、日本の歯科医院で問題がないかどうかを確認して、虫歯等は全部治療してもらっておきましょう。
意外と歯石が溜まっていたり、自分で認知していない虫歯があったりしますからね。
人間ドッグで身体全体の健康をチェックしておく
定期的に人間ドッグは受けていますか??わたしは海外移住後に日本へ一時帰国したタイミングで人間ドッグを受けました。
何かあってからでは、遅いです。検査だけでもかなりの時間を取られるんですよね。
若いほど検査項目も減らせて安く済ませられるでしょうし、長期で移住する前に受けておきましょう。
国際免許証の取得
日本で運転免許証を持っていても、海外では使えません。ルールも違いますしね。ただし「国際免許証」であれば話は別です。
日本が加盟しているジュネーヴ条約の加盟国であれば、現地で運転免許証を取得していなくても、免許交付後一年間は自動車を運転することが出来ます。
この国際免許証は、警察署の運転免許課や運転免許センターにて申請することが出来ます。
海外移住先でしばらく自動車を運転しない方は必要ないですね。
わたしは当初は営業職として海外就職をしましたので、地方に営業をしに行く機会が多かったです。
ただし車と運転手は会社が準備した方をみんなで共有して利用していましたので、免許は必要ありませんでした。
余談ですが、タイの場合は交通事故死が世界一なので、運転する気にもなれませんでしたね・・・。
海外移住1か月前から始める準備
会社員であれば、もう辞めることは確定し、プライベートでのお別れ会なども予定がチラホラ埋まる人も出はじめるかもしれませんね。
ただ、ここから怒涛のスケジュールで準備が必要になってきます。引継ぎ、飲み会と並行して色々と事務処理を片付けていきましょう。
パスポートの作成、増補
パスポートがない人は早めに作成しておきましょう。有効期限にもご注意を。
また、これまでに海外旅行や海外出張で頻繁に出入りしていた人は査証欄に空きはありますか?
海外でも増補はできますけど、慣れない生活でバタバタしているときに出張とか入ったら大変です。
早めに増やしておきましょう。
ビザ取得
取得するビザの種類によって、準備するものが異なります。また、海外移住先の国によっては急に制度を変えることもあります。
「向こうの会社が準備してくれるから言われたとおりにしておけばいいや・・・」などと適当にかまえていると痛い目みますよ。
対応するのが現地のスタッフとかだと、相手によっては本当に適当な人いますからね・・・。
あちらの準備不足のせいで、「急に●●を準備しろ!」とか言われたりね。
大使館情報など、必ず最新の情報を自分でも確認しておきましょう。以下、一般的な労働ビザを取得する際に必要とされるものを書きだしておきます。
前職の英文在職証明書
海外で現地採用として働くなら、前職から英文の在籍証明書をもらえるようにお願いしましょう。
海外移住前に勤務していた経験を証明する「在職証明書(英文)」がないと、たとえ内定を出しても、相手側企業も職歴が本当かどうか判断ができないですからね。
判断材料だけでなく、基本的にはビジネスビザを発行する際に必要となるので、これは必須です。
私は日本国内での転職もしていましたので、これまでの全社の証明書をもらってくださいと言われて大変でした・・・。
会社によっては、英文での「在職証明書」を作成できない場合もありますが、そういう場合はあなたが英文作成し、サインを貰えればOKです。
私の場合も会社側が英語に自信がないので、チェックしてねと言われました。
チェックといっても、「在職証明書 Certificate of Employment」に必要な情報は以下の情報だけです。
- Name(名前)
- Date of Birth(生年月日)
- Emproyment Period(在職歴)
- Position(役職)
ちなみに、外資や欧米諸国の企業で働く場合は会社の上司等にお願いをして、「推薦状 Reference Letter」を作成して貰うこともオススメです。
東南アジアの日系企業で求められることは少ないですが、欧米諸国では、「推薦状」は「履歴書」と同じくらい重要な「経歴」証明です。
結構当たり前のように持っている人が多いですね。まぁそれなりに実績と信頼がないと書いてもらえないので、ここはあなた次第です。
英文卒業証明書と成績証明書
こちらもビジネスビザ(労働ビザ)を各国で取得する際に必要となります。私たちは外国人なので、こういった書類による証明は大切なんです。
余談ですが、海外で転職しようと思って大学に問い合わせをしたことがあります。その際に、
とのことでした。大学によって対応可否が分かれますが、わたしのようなケースの場合は、日本国内で誰かに受け取ってもらって、それを送ってもらうしかないようです。
国内郵送であれば対応してくれるところが多いですが、時間がかかります。自分で取りに行けるひとは自分で行きましょうね。
土日に行って事務が閉まっている場合でも、卒業証明書などの書類は機械で出力できる大学もあります。ご自身の大学の対応ついて調べてみてください。
なお、英文の証明書作成手数料は、私の大学の場合は一通400円でした。
証明写真
海外移住先にて新たにビザ申請などで証明写真を使う機会があります。海外では、日本のように証明写真機が道中にないケースが多いです。
日本出国前に複数枚の証明写真を準備しておくといいですよ。
スマホで撮影した写真を証明写真サイズに修正してコンビニ各社で印刷できるピクキャンや家電量販店においてあるセルフプリント機を使うと安くすみますね。
賃貸物件の解約
通常は賃貸契約の解約は最低でも退去日の1ヶ月前に通告するのが慣例ですよね。事前に不動産会社に確認したり、契約書を見ておきましょう。
私の場合は、上述したように1人暮らしの部屋はとっくに引き払っていましたので必要ありませんでしたが、立ち合いもいりますからね。
退去日(賃貸契約解約日)と日本を出国する飛行機の日程を確認して、うまいこと日割りでギリギリまで住めるようにするなどの調整はしておきましょう。
難しい場合は空港近くのホテルを予約するなどの手続きが必要になりますね。
電気・ガス・水道・インターネット・携帯電話の解約手続きもこのタイミングで合わせてやってしまいましょう。
郵便物の転居・転送サービスの申請
参照:日本郵政グループ
日本郵政に申請をすれば「1年間、旧住所宛ての郵便物等を新住所に無料で転送」してくれるサービスです。
こちらを活用すれば、あなた宛ての郵便物はあなたが指定した親族や友人が住む住所に転送してくれます。
あとから必要となった書類などがある場合、日本で送り先にお願いしている人に頼んで必要な書類を海外の移住先に送って貰うケースも出てくるかもしれませんよね。
自分宛の郵便で今後も必要なものに関しては、WEBで住所変更をしておく必要がありますが、多くのWEBサービスを活用していると、やはり洩れますからね。
自動転送で送られた際には適宜内容を確認して、手続きを忘れずに行うようにしましょう。
いらない荷物の処理(大型家具・家電の引き取り・その他)
例えばタイだと家具や家電は引っ越し先に付随しているのが普通ですが、日本では個人で購入してそろえている人がほとんどかと思います。
海外までもっていくものもあれば、持ち運び不可能な大型家電や、いらない家具や荷物の処理が必要になってきますよね。
そこでそれらを整理する際に、
- 換金できる荷物を処理する
- 無料で譲渡
- 有粗で粗大ごみ処理
この順番でいらない荷物を処理していきましょう。以下に、私が利用したリサイクル業者や個人取引サイトを記載します。
換金できる荷物を処理する
リサイクルショップ大手のトレジャーファクトリーが運営するトレファクスタイル。買取点数は延べ1,000,000点を突破している老舗のショップです。
宅配買取なので、店舗が近くにない場合も利用できるのが便利ですよね。洋服ってかさばるし重いので、思い切ってこちらで多くを買い取っていただきました。
無料で譲渡
業者を活用せずに、個人間でやり取りするならジモティーです。
こちらでは中古の家具・家電の個人取引を行えるサイトです。基本的には、購入者が譲渡者の家で家具・家電を引き渡し、現地で清算します。
お金の譲渡するケース、無料で引き渡すケースの両方ありますが、引き取りに来てもらうのを条件に無料譲渡で出せば応募が集まりやすいです。
無料で渡せば粗大ゴミやゴミ回収業者を通して、お金を払って処理するのはお金の無駄になります。
可能な限り、誰かに引き取っていただけた方がwin-winでいいですよね。
粗大ごみとして処理する
幸いにも私の場合はタイミングよく欲しい人が見つかりましたので良かったですが、上記のサービスを利用しても、処理ができない家具・家電も出てくると思います。
そういう場合は、お金を払って粗大ゴミとしてきちんと処理しましょう。
あなたの住む地域によって、粗大ゴミを処理する際の料金や制度は異なりますので、確認してみてください。
銀行・クレジットカード・医療・生命保険の住所変更
海外移住先の住所が未定の方が多いと思います。とはいえ、国内住所のみ可能(国外居住者はNG)という銀行やクレジットカードは多いんです。
家の住所や、頼れる親友など住所変更をしておきましょう。海外移住する前に解約するか、加入を続けるか選ぶことになります。
ちなみに当時私が加入していた保険は海外は約款の適用範囲外だったので、解約しました。各保険会社に確認してみてください。
継続加入で引き続き保険料を払い続ける合は口座引き落とし、クレジットカード払いが一般的な方法です。
携帯電話の解約手続き
海外移住する場合、日本の携帯電話の各キャリアとの契約は必要なくなります。
SIMロックされた携帯電話をお持ちの方は、これを機にSIMフリーの携帯電話を購入しましょう。
日本では、例えばAUで購入したスマホは制限がかけられています。(所謂SIMロック)
Docomoやソフトバンク等の別キャリアに移行した場合、このスマホは使用できずに新たなスマホを購入しなければいけませんでした。
海外の多くの国では、こうしたSIMロック制限はありません。日本がいかに既得権益に配慮しているかわかるひどい制度でした。
日本のキャリアって携帯電話の解約の手続きにけっこう時間がかかりますよね。早めにやったほうがいいです。
契約プランによっても、いつ解約したら損しないか?いろいろとありますしね。
なお、契約者ご本人がキャリアショップへ来店の上、手続きすることになると思います。(郵送、WEBでのお手続きはできない)
キャリア解約手続きをした後、海外移住先に到着してすぐに携帯電話を使えないのは不安な方もいると思います。
そうした場合は、日本国内でプリペイドSIMカードを購入しておきましょう。
私もよく使っているSIMは、AIS社が出しているAIS Sim2Fly Simです。アジア地域とヨーロッパ地域で別れています。安くて便利ですよ。
(追記)楽天モバイルを維持するのがおすすめ
近年では海外移住者にぴったりの携帯電話が普及されていますね。それが楽天モバイル。
利用しなければ維持費0円で自分の番号を日本国内に持っておくことができますよ。
他社からの乗り換えも携帯電話ナンバーポータビリティ(MNP)で番号はそのままお使いいただけます。
気になる方はご利用の流れから確認してみてください。
ジムや習い事の解約
日本に居住している間に、何かしらのジムや習い事のクラスに加入している方がいらっしゃると思います。
私は日本に居住している間は、ダイエットとお風呂代わりにTipnessに通っていました。こういった習い事関連はすぐに退会出来ないケースもありますよね。
退会規定をよく確認して、いつまでに退会届を提出すれば良いか?は早めに確認しておきましょう。
日本円の送金準備
既に海外渡航先で海外口座を持っている方や信頼できる人にお金を預けられる方は、現地の生活費を送金しておいてもよいですね。
海外送金はその辺の銀行で適当に申請すると多くの手数料を取られますので、wiseがオススメです。
海外移住2週間前から始める準備
これまでに日本で契約していたものの解約や新たな手続きなど、通常の国内での引っ越しとは違い、意外と時間がかかります。
役所に行く日は▲日など、あらかじめ余裕をもってスケジューリングを立てておきましょう。
船便・航空便で発送する荷物の整理
海外移住に必要がないものを処理したら、次は運ぶ準備ですね。持っていく荷物が少ない方であれば、この話は全く関係ありません。
私の場合はまだ住居も決まっていなかったので、強引にスーツケースに収めて渡航しました。
荷物が多い場合は、段ボール箱に荷物を積めて日本郵便やクロネコヤマトや日本通運等の宅配会社の国際便で発送することになります。
住居が決まっていない場合は、正式に居住先が決まってからご家族や親友にお願いをして発送してもらいましょう。
海外で買えないものを買っておく
日本から海外に荷物を持っていく場合でも、家電製品の場合はコンセントの形状や電圧が違うとそのままでは使えません。
タイのコンセントの場合は日本と変わらないので、新たにプラグを買う必要はありませんが、電圧によっては使えないものもあります。そのまま使うと煙が出て壊れますよ・・・(体験談)。
あと、現地では買えない製品も多々あります。そのあたりは海外生活の必需品でまとめましたのでご参照ください。
海外転出届を提出し、住民票を抜く
まずは「日本に住んでいません」ということを証明する手続きとして、海外転出届けを出し、住民票を抜いたうえで渡航する人が多いです。以下、理由です。
住民票を抜くデメリット
- 国民健康保険へ加入ができない
- 印鑑証明などのサービスを受けられる
- マイナンバーカード喪失
- 日本国内で新規で銀行口座の開設が出来ない
住民票を抜くメリット
- 翌年から所得税・住民税の納税義務がなくなる
- 国民健康保険加入義務がなくなる
- 国民年金の支払い義務が免除(任意加入可能)
結論:海外移住するなら住民票は抜く
海外移住先で1年以上の滞在目的であるならば、住民票を抜くことをオススメしています。
基本的には日本にいなくなるので、国民健康保険などの上記サービスを享受する機会も激減します。そのためこれはデメリットとは言えなくなりますよね。
また保険については海外での適用を考えるのであれば、海外旅行保険のAIGに加入したり、上述したクレジットカードで一時的にリスク回避ができます。
現地での生活に落ち着いたら、各国の保険代理店などを活用して健康保険に加入することも可能です。
既存の日本国内の銀行口座も保持しておけますし、ある程度の預金を置いておけば、何か日本円で購入したり支払いがある場合も、これまでどおり自動で引き落としてくれます。
それよりもメリットが大きいです。住民票を抜くことで住民税や国民健康保険、国民年金などの大きな税金を支払わなくてもすみます。
住民税は、その年の1月1日に住民票がある場所に納付する義務があるんです。つまり、12月31日までに出ていれば翌年度の納付義務がなくなります。
なお、「海外転出届」提出は、日本出国の2週間前から各自治体の役所にて受付可能です。転出先には例えば「タイ・バンコク」などと記入するだけです。
海外転出届を出せば自動的に国民健康保険は資格がなくなります。返信用封筒をもらえるので、そちらに入れてポストに投函するだけです。
前年度の住民税の支払い
上述したように「海外転出届」を提出した場合、日本国内の住民登録からいなくなるので、住民税を支払う義務がなくなります。
しかし、住民税は1月1日に住民登録されている各自治体の役所にて前年度の所得に応じて納税金額が決まります。
年の途中で海外転出した場合でも住民税を支払う義務が生じますので、日本出国前に忘れずに今年度の住民税を支払ってから出発しましょう。
そうしないと、残してきた家族に迷惑をかけるor滞納続きで最悪の場合は預金口座差し押さえなどもあります。
国民年金
「海外転出届」を提出すると、国民年金の納税義務はなくなります。
納税しなくなった場合でも、これまで納税してきた分がなくなるわけではなく、後から国民年金に再加入することも可能です。義務ではなく、任意加入になるわけです。
つまり、「あなたが日本に住んでいなくても、国民年金に加入して納税することがはできますよ(or しない選択もできますよ)」ということです。
日本国外に住所を持っている日本人でも、受給資格納付期間を超えていれば、海外の現地銀行口座で国民年金を受け取ることが可能です。
いままでは資格期間は25年間必要でしたが、現行法では10年間でも支給はもらえる仕組みになりました。
今現在リタイアメントビザで海外に暮らす人は、この国民年金を当てにして暮らしている人も多いですね。
それに、万が一海外の移住先で障害などを負ってしまった場合でも、国民年金に加入していれば障害年金を受給できる資格は有します。
国民年金の対応:私の場合
私の場合は任意加入はしないで日本を出ることにしました。
相対的に滞在国の経済が発展すれば円の価値が落ちれば生活は苦しくなりますので、国民年金だけを当てにして暮らすのはあまり現実的ではないんですよね。
それに今の50代以降であればまだしも、20~30代の人間は果たして受け取るまでに仕組みが機能しているか?
受給額はその時代に妥当な金額をもらえるのか?このあたりは個々人で判断がわかれるところですよね。
未来のリスクに対して、どこまでを何に保険をかけておくか?国民年金の金額は決して安くはありません。
政府が何とかしてくれる…皆そう思っていますけど。。。政府が『年金は破綻しない』と声高に主張してるから、それを必死に信じてる。
でも冷静に考えれば無理筋だって事は想像つきますよね。年金の支給年齢は70歳になろうとしてるし、賃金も世界に比べてどんどん落ちていっているのが現状です。
将来不幸にならないためにも、わたしや私の周りの人は個人で稼げるように行動しています。自分の身は自分で守らなければいけませんよね。
追記
わざわざ一時帰国をして加入してます。詳しい手続きのやり方は以下をご参照にどうぞ。
確定申告の納税管理人の選定
国内に住所を有していない又は有しないこととなる場合に、申告書の提出その他国税に関する事項を処理する必要のため納税管理人を選任する場合の手続です。
参考:国税庁
「納税管理人」とは、「海外在住時などに国内で確定申告が出来ない時に、代理人として納税に関係する手続きを行う人」のことです。
これは全員が必要なわけではなく、例えば、海外移住後にも日本国内で副業(年間所得20万円以上)や不動産収入がある方が対象です。
こういう人は、たとえ「海外転出届」を提出して日本に住民登録をしていなくても、納税する義務がありますよね。
確定申告期間は2月16日~3月15日ですが、あなたが海外在住で確定申告をするためだけに、日本へ帰国するのって大変じゃないですか?
ですので、日本出国前に納税管理人を選定し、「納税管理人届出所」を自身の納税地となる税務署長に提出。
選定した納税管理人があなたの代わりに税務署からの書類の受けとっていただいたり、確定申告を行ってくれます。
納税管理人は家族や親族でも選定できます。頼れない場合は、弁護士や税理士に依頼することも可能です。
海外移住の手続き:まとめ
国内の引っ越しとは違い、かなり準備することが多いことがお分かりいただけたかと思います。
また、海外で就職する場合にはこちらの準備だけでなく、海外移住先の会社側にも動いてもらう必要があったりと、色々と時間が読めないケースもあります。
できることは淡々と計画的に動いておけば、あわてる必要もないし無駄に高いお金を払う必要もなくなります。面倒でも1つずつクリアにしていきましょう。
注意点、手続き、移住後に必要となる情報をまとめた記事一覧は下記リンク先から確認してみてください
これから海外移住するなら、下記もよかったら参照してみてください。
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タイ中心に部屋で働くのが好きな人です。
【経歴】新卒ブラック社畜→ニート→海外就職+副業→週3リモートワーク→デュアルライフ(日本↔タイ)
人材業界のRACAとして計7年以上活動し、現在は事業会社のRPO(採用代行)や複業キャリア講師としてフリーランスで活動中。
35歳から副業で複数サイト運営しながら、2021年からタイで金融投資(米&全世界)を開始。
2031年からサイドFIRE予定です。
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