現地採用者としてタイで働く人へのインタビュー。第9回目はバンコクで働く若手日本人カップルです。イクタ界で日本一背が高い男と、彼女のマヤさんのお話。
お2人とも在タイはまだ1年未満ですが、タイ生活にはすっかり馴染んでいる雰囲気でした。1人じゃなくて、2人で挑戦するのもアリですね:D
※為替は2018年4月16日のレート1バーツ=3.43円で計算
目次
日本での仕事を辞めたかった理由とは?
日本での仕事内容
イクタ:東京でマンション販売の不動産営業をしておりました。1部屋7,000万円くらいするものです。
営業手法としては、昼はキャッチ、夜は電話です。基本はキャッチが多かったですね。
実際にマンションを売る駅に張り込み、住んでいる人に声をかけていくスタイルです。
子供用に買うとかあります。ただ1人でやり続けると、心も折れますので、1物件に4-5人でチームを組んで動く感じです。
100人声かけて1人か2人くらいは話を聞いてくれます。興味があったら、モデルルームへご案内という感じです。
水曜休み、火曜が隔週休みです。大体8時-22時で働いていたので、休みは睡眠でつぶれちゃっていました。
マヤさん:私は日本では民間の学童保育で正社員でとして働いていました。
小学校から帰ってきたお子さんを預かって遊ぶお仕事です。約8ヶ月ほど勤務しました。
就職活動もしましたが、正直、何がしたいか全く分からなかったんです。
ただ大学時代に子供向けのバイトをやっていまして、子供が好きなことは感じていました。
子供に関係する職場の面接では本音を語って就活できたんです。私の場合は嘘をついて自分をごまかして内定を取るのは無理でした。
こちらの会社であれば、楽しく働けそうだなと思ったから、入社を決めました。
何故会社を辞めたのでしょうか?
イクタ:私生活をもっと充実させたかったからです。
新卒から1年5ヶ月ほど就業しましたが、土日休みでもないし、友達とも遊べない。
正直ウツの一歩手前までいき、かなりしんどいな、と。あとは職場環境もひどかったですね。
精神的な罵倒といいますか。数字いかないと罵倒、数字いっても「なんで次行かないで休んでるの?」と。
でも、そのあたりって就活でも情報収集できなかったですか?口コミサイトとか、先輩とか・・・。
ブラックで有名なことは知っていました。
ただ自分はできるだろうと思って入ったんですが、結果しんどかったです。辞めてよかったと思っています。
キャッチだけならバイトでもできるし、「何のために働いて生きているんだろう」と感じてしまったんですよね。
その瞬間に何をやりたいとかはありませんでしたが、辞めないと限界だな・・・と。2016年8月に辞めました。
マヤさん:私の場合は辞めるときはだいぶ大変でした。
彼氏が行くから私もいきますと正直に言ったら、「そんな理由で中途半端にやめるの?」って。
上司や社が態度が急変というか。仕事量多いわけでも、ブラックでもないし、それまでは楽しかったんですが・・・。
会社の離職率は高くないですが、わたしたちの代は辞める人も多かったです。
タイ転職までの経緯
仕事を辞めた後の活動について
イクタ:ぼんやりと海外かなーとは考えていました。2016年9月からタイに来て、カンボジアまでチャリンコで行ったり、3ヶ月くらいリフレッシュしていました。
しばらくは自由に生きたいなと思い、 帰国後もアルバイトなどをしながら、2017年8月まではのんびりしていました。
タイに就職(転職)するきっかけ
イクタ:海外をふらふらしてみたのは、もともとは兄が海外を回っていた影響があります。
実際に周ってみて、海外で働こうという意識が高まりました。
また、彼女が2017年4月から日本での就職が決まって働いていたのですが、
彼女もタイであれば一緒に向こうで働きたいということだったので、よし、じゃあタイで働こうと決めました。
マヤさん:幼少期から毎年のように家族旅行で訪れていたので、元々タイに親近感はありました。
また、大学時代にタマサート大学で2週間の研修を受けたこともあるんです。そこでタイ人と一緒に働いてみたいなと思ったり。
その後、彼氏がタイで働きたいとなったこともあり、色々と行くだけの理由が重なっていったことが大きいです。
初めから1人でタイで働きたいと思っていたわけではないです。
タイ就職(転職)活動内容
イクタ:インターネットで検索して求人サイトを見たり、人材会社に登録をしました。30社書類選考をして内定は5社です。
マヤさん:私もインターネット、あと知人と姉がタイで働いていたので、話を聞いたりしていました。
2018年2月から転職活動を開始しました。書類送付は15社くらいでしょうか。
面談は7社。2社内定もらって、今の会社へ決めました。ある企業は3週間くらい返事を待ちました。
イクタ:軸は不動産と営業で転職活動をしました。宅建持っているし、受かるだろうとは思ってはいました。業界は不動産以外も受けています。
マヤさん:語学力もない、経験も浅いので絞ると見つからないので、人材会社から案内されたは案件はほとんど受けていました。
具体的には、25歳くらいから応募可能な案件です。営業・内勤といった職種はもちろん、バンコクから通えるなら給料も気にしませんでした。
でも1人でひたすら新規営業とかは嫌だなとは思っていました。チームでやるところが良いなと思っていたくらいです。
イクタ:そうですね。日本で書類選考を先にやって、スカイプ面接はできるとこまではやりました。
タイにノービザで入国、1ヶ月で面談を組みまくってやりました。2017年11月20日から働き始めています。
タイでのお仕事の内容
会社の業種、職種、概要など
イクタ:オートリースの法人営業をしています。既存、そして新規営業もやります。
兄弟会社、本社紹介のケースもありますね。既存顧客は全体の3割くらいでしょうか。
車がある会社であれば、どこでもお客様になりえます。例えば営業車、駐在員向けの車、ピックアップ車などもあります。
イクタ:日本人9名、タイ人70名です。
イクタ:日本語8割、英語 2割、タイ語は使いません。ただ個人で少しずつ勉強しています。
マヤさん:トラック、SUVを売っている会社で既存フォロー営業をやる予定です。
実は日本人の現地採用職は初めての採用らしいです。ですので、ビザの書類に不備があったり、かなり時間はかかっています。
語学不問出募集はかかっていましたが、人事の方とは英語のやりとりなので、最低限は必要な感じです。
マヤさん:まず、面接っぽくない雰囲気がありました。おしゃべりの中で自然に引き出す感じなんですよね。
面談者が上司になる方だったのですが、すごい話しやすかったです。
あとタイ人女性とチームになって営業するということなので、チーム制というのも良かったポイントです。
「あんたおとなしそうだけど、やっていけんの?タイってそんな簡単なもんじゃないよ」みたいな。
永遠に若いまともな日本人を採用できないパターンです
他に面談を通じて感じたことはありますか?
マヤさん:「長男長女?親の年齢、健康状態は?悪くなったらかえるの」といった質問でしょうか。
長く働けるかを非常に気にしている印象です。
私の場合は兄弟もいっぱいいるし、安心してもらえました。
仕事の楽しさ・しんどさは?
イクタ:タイ人と日本人の常識が違うところですね。言ったことをやらない、言った事を忘れる、何回も言わないと伝わらない。
証拠を見せないとダメなので、メールを書いたり、紙に書いて何日までに・・・とか工夫をしています。
あと営業に行くときはドライバーがつくのですが、ドライバーさんが時間通りに来ないとかはよくあります。
3時30分と言っているのに、3時40分に来ますね。ごめんなさいもなく、当たり前のように。
イクタ:はい。あとはタイ人と意思疎通ができていないケースはどうしても出てきます。
わたしは日本人の現地社長さん(MD)やGMクラスの人と話すことが多いのですが、日本人同士はAという話しをして結論が出ている。
でも実務はタイ人がやるので、タイ人同士の結論ではBになっている、とかあります。
通勤・給与・貯金について
イクタ:MRTという地下鉄を利用しています。家がMRT沿いにありますので、そのまま1本です。
マヤさん:わたしの会社は駅から徒歩20分あるので、歩いて通う予定です。バイタクは危ないので・・・。
イクタ:15,000THBです。2人でシェアしています。近くにはゴルフの打ちっぱなしや、小さいマーケットもあるのが決め手でした。
イクタ:何とかやっていけるレベルです。
大きな出費がなければ、普通に貯金はできていますよ。
1人1万バーツ(約34,000円)貯めれればいいかなと思っています。
キリキリの節約しなくても貯められる額でやっていこうと思っています。
参照:タイで働く日本人(現地採用)の 給料。月給いくらもらえるのか。
タイでのプライベートの過ごし方について
イクタ:こちらに来てゴルフにハマりました。あとはレーザーゲームもやっています。
Mさん:マーケット散策はしています。あとは時間があれば島に行ったり。
今後はゴルフもやってみようかなと思っています。
恋愛事情について聞いてもいいですか。お2人はどうやって出会ったのでしょうか??
イクタ:友達の妹だったんです。その友人宅に行ったら、ちょうどいまして。
マヤさん:姉がインド旅行中に現地で彼に出会ったそうなんです。
日本に帰ってきたタイミングでうちに何人か遊びに来てて、その1人ですね 笑。
これからについて
イクタ:まだ未定です。ただ僕は日本に帰りたくはないです。
年金払うのがもったいないですし、これから小さくなる場所にいるのもあれだなーと。可能性があるところで働きたいと思っています。
Mさん:今のところ未定です 。ただ別居で暮らすことはないと思っています。
私が日本に帰る、彼は帰らないという可能性はあるかもしれません。その場合、遠距離はないよねと。お互いそれはないねと話合ってはいます。
これから海外に出て、現地採用で働くことを検討している方へメッセージどうぞ
イクタ:どこで働こうが楽しみ・苦労はあるので、したいことをすれば良いんじゃないでしょうか。
タイではイライラしないことが大事です。ただ、私はしますw。でも忘れます。
あきらめというか。でもそれ以上に楽しいこともありますし、職場は前と違ってめっちゃ明るいですし。そういう雰囲気が違いますよね。なるようになりますよ!
まとめ
最近は若い世代でタイに来て働く方も増えてきました。
すごいですよねぇ、私が23~25歳の時は何をやっていたんだ・・・?と思っちゃいます。
国境関係なく活躍できる人材は、今後はますます増えていくでしょう。
海外で働いて見たいという方は、まずは日本でも仕事を探すことができます。
例えばJAC Recruitment(ジェイ エイ シー リクルートメント)などは海外支店も多く、駐在員も含めた案件を色々と検索できますので、おすすめですよ。
▼海外のお仕事を探すなら、こちらも読んでみましょう▼
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タイ中心に部屋で働くのが好きな人です。
【経歴】新卒ブラック社畜→ニート→海外就職+副業→週3リモートワーク→デュアルライフ(日本↔タイ)
人材業界のRACAとして計7年以上活動し、現在は事業会社のRPO(採用代行)や複業キャリア講師としてフリーランスで活動中。
35歳から副業で複数サイト運営しながら、2021年からタイで金融投資(米&全世界)を開始。
2031年からサイドFIRE予定です。
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