タイの最低賃金は年々上昇しているとよく話題にあがります。
大きな変化は2013年の一律最低300Bへの改正ですが、それ以降も毎年のように上がっているんですよね。
本日は過去の30年間の1日あたりの最低賃金の変化(タイ都市別)と日本(東京)との比較表を作成いたしました。
グローバルで見ると日本の相対的地位が下がっている中、タイはどのように変化してきたのでしょうか。
タイの最低賃金表(年代別)
タイの各都県別の最低賃金(バーツ)/日について、主要9都市における30年間の推移を表にまとました。
比較できるように日本(東京)の1日あたりの最低賃金も載せています。

まずは1989~1998年まで。
1986年から1991年前半まで(表だと上記3つが該当)は、日本はバブル経済の時期です。

次に1999~2008まで。

最後に2009~2019年まで。
上記の表を見るとわかりますが、2013年にはタイで全国一律で300バーツに引き上げられました。

データ参照:厚生労働省、personnelconsultant
こちらの図は賃金の推移です。ゆるやかに上昇し、2013年で急上昇、その後はまたゆるやかに上昇中です。
なおパトゥンタニ県(図のオレンジ色の線。バンコクの隣県)に隠れていますが、バンコクも同様の伸びになっています。
タイは既に高齢化社会に突入しているので、労働力不足が深刻になってきています。
今後も人件費上昇圧力がより高まる可能性が高いですよね。
タイ最低賃金の上昇率

過去30年間の最低賃金の上昇率をまとめてます。これだけ見ると、
って思うかもですが

日本は2010年代に入ってからの伸び率がかなり低いことがわかります。
日本の失われた20年(30年ともいう)、タイと比べても感じ取れちゃいますね。
タイの生活コストはタイ人にとってどうなのか?

画像参照:South-Eastern Asia: Current Cost of Living Index by City
上図は2019年の世界生活費指数です。ニューヨークを100として比べた場合の指数を示しています。
たとえば都市の家賃指数が70である場合、その都市の家賃はニューヨーク市よりも平均で30%安いという計算です。
実はバンコクってASEAN(東南アジア諸国連合)の高い生活費ランクキングで2位なんですよね。
プーケット、パタヤ、チェンマイなどのタイの主要観光都市は、この地域で最も生活費が高い都市のトップ10にランクされています。
最低賃金は上昇していますが、これはまだまだ一般市民にとって充分な賃金とは言えないかもしれません。
タイの最低賃金推移:まとめ
タイでは賃金に不満がある場合、地方の工場などではよくボイコットが発生したり、場合によってはデモに発展してしまうケースもあります。
私がタイに来た2013年ころに比べると、タイの物価も少しずつ上昇していますしね。
まだ日本より安いとはいえ、賃金の上昇率等を見ても大きく成長を続けるタイ。
引き続き最低賃金額も上昇していくことになるかと思われます。
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タイ中心に部屋で働くのが好きな人です。
【経歴】新卒ブラック社畜→ニート→海外就職+副業→週3リモートワーク→デュアルライフ(日本↔タイ)
人材業界のRACAとして計7年以上活動し、現在は事業会社のRPO(採用代行)や複業キャリア講師としてフリーランスで活動中。
35歳から副業で複数サイト運営しながら、2021年からタイで金融投資(米&全世界)を開始。
2031年からサイドFIRE予定です。
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