海外に移住する場合の住民票の適切な取り扱い

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海外に移住するのに日本の税金の支払いがもったいないから住民票を抜こうかな!

と安易に考えている方は、住民票を抜くことによる影響をもう一度考えてみることが必要です。

そこで今回は、海外に移住する場合の住民票の適切な取り扱いについて紹介していきます。

目先の税金の支払いを免れるというメリットのためだけに安易に住民票を抜くのではなく、住民票があることにより受けられる行政サービス等についてもしっかりチェックしてみましょう。

国民年金への影響

老夫婦のイラスト

住民票を抜くと日本に住民票がある場合20歳以上60歳未満の全ての人が加入を義務付けられている「国民年金」の支払いが任意に変わり、支払い義務が無くなります。

義務から任意に変わるだけなので、住民票を抜いても保険料の支払いを続けて国民年金に継続して加入しておくことも可能です。

現在の国民年金保険料は月々16,000円程度ですから、住民票を抜けば1年間で200,000円程度の支払いを免れることができるメリットがあります。

もちろん住民票を抜き支払いをしなければ将来受け取れる国民年金受給額は、これまで掛けてきた分だけとなりますので減額となるデメリットもあります。

障害年金

また国民年金が未加入になった場合、「障害年金」を受け取る資格が無くなるという点もデメリットになります。

障害年金とは、病気やケガで生活や仕事等に支障が出る場合に受け取ることができる国の公的な年金です。

国民年金の一定の保険料の納付要件を満たしていることが障害年金の受給資格の一つとして挙げられていますので、国民年金未加入者は障害年金を受け取ることはできません。

今は元気な身体でも不慮の事故や病気のリスク管理を行う上で、障害年金の受給資格の一つである国民年金の加入はしっかりと検討する必要があります。

国民健康保険への影響

国民健康保険

日本に住民票がある人全てが加入している「国民健康保険」は、住民票を抜くと保険料の支払い義務は無くなりますが加入することができなくなります。

日本で怪我や病気になった場合、保険がきかないため医療費が全額自己負担となり高額になることが想定されます。

ただし、住民票を抜いた場合の日本での怪我や病気の高額医療費のリスクは、民間保険会社の海外保険でカバーすることができます。

住民税への影響

税務署

住民税は1月1日の時点で住民票があったかどうかで決定します。

年毎に住民税は決まっているため、8月に住民票を抜いた場合でも12月までの残りの4ヶ月の住民税の請求はきます。

その支払を怠ると督促状が届き滞納金の支払いを求められる場合もありますので注意が必要です。

次の年の住民税を免れるためには、12月末に海外転出届を出し住民票を抜くことがおすすめです。

しかしたとえ1月1日時点で住民票が無くても、1年未満で帰国してしまった場合は再び住民税の支払い義務が発生するという規則もあります。

次の年の住民税を免れるためには「1月1日時点で住民票がないこと」と「1年以上の海外滞在」の2つの条件があるということをしっかり覚えておきましょう。

失業給付への影響

雇用保険被保険者

海外での仕事が上手くいかずに早々に日本に戻ってくる可能性があるという方は、住民票を抜くことによる失業給付への影響は考えておかなければなりません。

雇用保険における失業給付は現在の仕事を退職した際に受け取ることができる給付金です。

失業給付は住民票のある場所で受給することができますので、住民票を抜いた場合失業給付は受け取ることができません。

また失業手当の受給期間は退職日の翌日から1年以内と原則として決められています。

自分にとって海外移住を断念して1年以内に帰国する可能性がどのくらいあるかを考慮して住民票の取り扱いを考えてみましょう。

海外に移住する場合の住民票の取り扱い:まとめ

今回ご紹介した内容をまとめてみます。

  • 国民年金は住民票を抜いても保険料の支払いを継続すれば継続加入が可能。
  • 国民健康保険は住民票を抜くと加入できなくなるが、日本での怪我や病気の際の高額医療費のリスクは民間保険会社の保険加入でも対応可能。
  • 1月1日時点で住民票がないことと1年以上の海外滞在という2つの条件付きで次の年の住民税を免れることができる。

今回ご紹介したように住民票を残しておくことにより失業給付や障害年金等万が一の時に受けられる行政サービスが沢山あります。

海外移住を決めた時は「もう日本には戻らない!」という強い意志で日本を出られる方でも、海外生活が上手くいかず結局日本に戻ってくるというケースも多くあります。

海外生活に多少の不安があり日本に戻る可能性があるならば、住民票を残して海外生活を始め軌道に乗ってきた時に改めて住民票の取り扱いを考えてもいいかもしれません。

税金を払わなくて良いメリットと、行政サービスに関するデメリット、そして日本に戻ってくる可能性を考慮し、自分自身の住民票の取り扱いをしっかり検討してみましょう。

ちなみにわたしが海外に出たタイミングは32歳(独身)。住民票は抜くという選択をしました。

その代わりに足りない分は個人で稼ぐという決断をし、今に至ります。国や会社からのお金だけをあてにするのは、正直現実的ではないですよね。

これから海外に出るのであれば、現地通貨のみならず、リモートで日本円も稼げる体制を整えておくのがベストです。

興味がある方は、下記リンクもご参照ください。

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チャイカプ

タイで複業(パラレルキャリア)をしています。2013年12月から海外就職。日本と海外の人材業界における経歴は合わせて6年程度。転職支援×Web Marketingが強み。35歳から複業開始(2サイト運営)。▶詳しいプロフィール