まだ若かった頃。浪人、留年までしていて私は焦っていました。
人よりも多く経験を積み、仕事をしないと、世の中では食っていけないだろうと強く思い込んでいたんです。
本日は、そんな私が残業だけで月に200時間、月間トータル360時間近く働いていた頃の話をご紹介します。
なお、いまは残業地獄から抜けだし、定時で帰宅してだいぶ幸せに生きています。
どうやってその地獄から抜け出したのか?残業で悩んでいる方の1つの参考になると思います。
仕事を辞めたい…と感じたら、限界がくる前に転職のプロに「話だけでも聞いてもらう」のがおすすめです。
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目次
残業月に200時間はどのくらい酷いのか?
私が働いていた業界は人材派遣業界。
外部にはベンチャー企業とアピールし、TVのニュースや日経新聞などでも取り上げられるような会社でした。
しかし内実は安価な給料で若い社員を長時間労働をさせることで、なんとか利益を確保せざるを得なかった中小企業です。
営業をやりながら営業事務もやらないといけないので、2人分以上は働かないと業務が全く終わらない状態でした。
ただこれは正直、異常な数値です。
世間の常識とどれくらいかけ離れているか、一般的な残業時間と比較しながら解説していきます。
残業を月に200時間すると1日あたりの業務時間は?
平日は定時の8時間に加え、残業が7時間。7×5日=35時間。
土日は2日間で10時間程度。合計すると1週間に45時間×4週=200時間/月
だいたいこのくらい働いていました。当然ですが休みの日にプライベートで誰かに会うとかできない生活です。
何とかして、睡眠時間を確保することが精一杯の環境です。
残業200時間当時のタイムスケジュール
1日のスケジュールはこんな感じでした。
8:00 出社、メールチェック
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9:00 始業開始、朝会
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9:30 外回りorテレアポなど
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18:00 帰社、スタッフさんのフォロー電話開始
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21:00 資料作成、システムへの案件入力、たまに会議
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0:00 会社に泊まるか、帰るかを判断する
深夜の12時で仕事が終らないときは、漫画喫茶でシャワーだけ浴びて、会社に泊まった日が何日もあります。
もう帰れないなと早めに分かった際には、夕方くらいにはパジャマに着替えて仕事したり。
無意識のうちに、少しでも快適な環境を作ろうとしていたようです。
過労死ラインをゆうに超えている
残業時間には『過労死ライン』があるのをご存知でしょうか?
働き過ぎによる健康障害と労働災害認定(脳血管疾患・心臓疾患による死亡等)を招きやすいとされている、残業時間(時間外労働)の基準です。
- 残業時間が2~6ヶ月平均80時間超
- 時間外労働が月100時間を超える
or
残業200時間は、このような過労死ラインの2倍。いつ倒れてもおかしくない状況が続いていると言えますよね。
残業200時間の違法性について
参照:厚生労働省
結論、残業200時間は違法になります。その理由として、労働基準法があります。
本来、会社が従業員に残業をさせるには労働基準法36条にもとづく「時間外・休日労働に関する労使協定」に則る必要があるからです。
通称、『36(サブロク)協定』といいます。残業を命じてよい原則的上限時間は、
- 「1日8時間」「1週40時間」を超えて労働する場合、あらかじめ36協定の締結が必要
- 上記は事前に労働基準監督署に届け出が必要
- 時間外労働(=残業)できる時間の上限は、「月45時間」「年360時間」
36協定を締結するためには、使用者、全労働者(パートやアルバイトを含む)の過半数で組織する労働組合(過半数組合)による書面での協定を行う必要があります。
組合がない場合は労働者の過半数を代表する者(過半数代表者)を決め、書面による協定が必要です(労働基準法36条1項)。
36協定さえ結べば残業200時間でも300時間でもOK?
それでは36協定さえ結べば、いくらでも残業をさせられるかというと、そんなわけはありません!
36協定を締結しても、時間外労働の上限時間には原則があり、以下時間内と決められています。
これ以上の残業を36協定で認める場合には、「特別条項」によって、臨時的な業務上の必要がある場合には、もう少し上限時間を伸ばすことは出来ます。
例えば、突発的な仕様変更の対応が必要だったり、機会トラブルやクレーム対応など、こういう特殊な事情ですね。
ただし、「特別条項」を結ぶ場合でも、以下の4つのルール制限があります(労働基準法36条5項、6項)。
- 時間外労働が年720時間以内
- 時間外労働と休日労働の合計が月100時間未満
- 時間外労働と休日労働の合計について、どの2~6ヶ月の平均(複数月平均)をとっても、全て1ヶ月当たり80時間以内
- 時間外労働が月45時間を超えることができるのは、年6ヶ月が限度
残業時間の「2024年問題」
働き方改革関連法の改正で2023年4月1日からは月60時間を超える時間外労働の割増賃金率が50%以上になります。
これは従来の大企業に加え中小企業まで拡大されます。
長時間労働が常態化している医師、建設、運輸業は2024年3月末までの猶予がありますが、そこで終了です。
これは『2024年問題』と呼ばれています。
残業200時間の環境で起こる病気や問題点
残業200時間で働き続けるような環境が続くと様々な問題が表面化してきます。
- 脳や心臓疾患、精神疾患などの病気
- 寝不足・過労による事故などのトラブル
- 自殺者の増加
参照:厚生労働省
上図を見てもわかるように、仕事を理由にした自殺者数は増加の一途です。
会社の中で起こる、おかしな出来事
新卒時にスタートアップで
「死ぬ気でやろう、死なないから」と言われて、盲目的に思考停止して働いて倒れたの思い出す…倒れる直前は楽しくなかったしなぁ。
結局は他人の会社なので、自分の色を100%出す場所は「複業」と割り切ったら、いまはだいぶ生きやすくなりました😌 https://t.co/0iRRXI0ESt
— タイ就職のチャイカプ@ 🇹🇭複業×副業×バンコク (@genchisaiyou) 2019年1月9日
こんな生活をずーっと続けていると、さすがに倒れました。
先の人生を考える余裕もなくなり、思考停止に。目の前の作業を終わらせることだけに意識が傾いている状態です。
ちなみに私以外の同期や先輩後輩も、
- 起きられなくて毎日遅刻するようになる
- 営業先の道路で倒れる
- 達成できないプレッシャーから嘘のアポイントを入れる
- 社内恋愛、社内不倫が横行する
今考えるとおかしなことなのですが、当時は
逃げだ
これくらいの雰囲気は出ていました。
会社の仕組みや体制が悪いという雰囲気は一切なく。一種の宗教染みた空間になるんでしょうね。
残業月に200時間してた時の残業代は?
10月の複業労働時間が計109時間。約13営業日分ですね。
ちなみに新卒当時は残業160〜200時間してたけど、みなし残業代金2万円でした。
2万円=125円✖️160h
2万円=100円✖️200h時給100〜125円か…
当時の労働時間を会社のためではなく、自分のために使えてたら…と思うけど、今を生きるしかない😌
— タイ就職のチャイカプ@ 🇹🇭複業×副業×バンコク (@genchisaiyou) 2018年11月4日
当時わたしが所属していた会社は、みなし残業代金を給料にのせる感じでした。月に約2万円。
どんなに残業をしても2万円以上にはなりません。
今考えると、ほんと安くこきつかってくれたなぁと、思うばかりです。
未払いの残業代をもらうために
わたしは請求しませんでしたが、以下のような場合は正当に残業代を請求する資格があります。
- 1日8時間を超えて働いたにもかかわらず、その超えた分の残業代
- 1週間で40時間を超えて働いたにもかかわらず、その超えた分の残業代
- 深夜労働(午後10時~午前5時まで)に対する割増賃金
- 休日労働に対する割増賃金が支給されない
このような所定の就業時間を超えて働いたにもかかわらず、その超えた分の残業代等が支給されない場合は、きちんと請求できます。
ただし、残業代請求の権利には2年の消滅時効があります。
ですので、未払いの残業代を請求するなら、辞める前にやるのが良いです。
当然ですが、証拠をそろえ会社と戦うには、かなり緻密な準備が必要です。
そこまですべてを完璧に準備するなんて・・・
難しくない?
はい、それはそうです。
ですので、残業代金をしっかりと請求したい方は、専門家に相談しましょう。
取りこぼすこともなくいただくことができます。
相談さぽーとなら無料で相談できますので、聞いてみると良いですよ。
残業をやめて外の世界を見る
わたしは自分が倒れるまで働いてしまいましたが、もしあなたが今も残業で苦しんでいるのであれば、そうなる前に辞めることを視野にいれてください。
別に「逃げ」とか言われてもいいんです。逃げたっていいじゃないですか。
そんな奴らとは2度と合わなくても、もっと良い出会いにたくさん巡り合えますよ。
もし余裕があるならば、在職中に次の仕事を探せるとよりベターですが、そんな余裕すらない当時の私みたいな人は、まずは辞めるという行動に出ましょう。
すぐに辞めることなんてできるわけない!と思う人は
すぐに辞められないと思われる事情ってありますよね。たとえば
- 転職したばかり
- 引き継ぎしたばかり
- 特殊な顧客で引きつげない
- 周りが頑張っているし、自分だけというのは・・・
・・・けど、みんなまだ働いているし
そんなこと簡単にできるわけがない
責任感のある人ほど、業務を自分で抱えてしまいがちです。でも、それ手放していいんですよ!
特定の人がいなくても回る仕組みを作るのが、組織である会社の存在意義です。それができていない時点で、管理者の監督不行き届きなだけですから。
こういう方は退職を手伝ってくれる退職代行業者を利用しましょう。
大事なのは会社ではなく、あなたの健康です。すでに多くの方が利用して会社を退職して次に進んでいますよ。
退職代行サービス「SARABA(サラバ)」の概要
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残業がない会社へ転職するには
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きちんと優良な企業を紹介していることを裏付けていますね。
(承前)まぁ人の生き方・考え方・批判などは過剰に気にせず、自分の人生を淡々と生きて楽しむのが1番ですね。
わたしはサラリーマンですけど、本業の給料は安いです。その代わり
・スーツ着てない
・髪は侍みたいに長い
・残業0
・複業とのシナジーあり会社員にも色々なパターンあるよね😌 pic.twitter.com/FVSfSV8arS
— タイ就職のチャイカプ@ 🇹🇭複業×副業×バンコク (@genchisaiyou) 2018年8月27日
私と同じように海外で働いてみたい方はJAC Recruitmentを利用しましょう。
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ほかにもおすすめの人材会社はありますので、詳細が見たい方は下記も参考にしてみてください。
残業月に200時間やってた経験:まとめ
残業で会社のために散々尽くして働いてきましたが、労働の対価としてきちんと給与を受け取ることが私はできませんでした。
もちろん、いやなことばかりではありません。
当時共に働きまくった仲間に会うときは、同じ時間を共有した唯一の戦友として今でも大事です。
新卒時代の同期・先輩・後輩の会。帰国タイミングで今年も開いてくれました。
めっちゃ稼いでる、完全リモート、営業全国1位、複業始めた、上場目指してのSO行使待ち、出産などなど。状況変わってて面白い。
そして、わざわざ銚子から車飛ばして来てくれた元上司にはマジで感謝です…漢気溢れる方。 pic.twitter.com/96Kx719A7e
— タイ就職のチャイカプ@ 🇹🇭複業×副業×バンコク (@genchisaiyou) 2018年7月27日
ただし、もし今同じ環境があった場合にそこに入社するか?と問われれば答えはNOです。
会社にだけ人生を預けていれば、安心して老後を迎えることはできる時代・・・では完全になくなってしまっていますからね。
これからはいかに会社をうまく利用しつつ、どれだけ自分の力で個人でも稼げるような人材になれるか?が大切です。
副業解禁も政府によって推進されます。会社のために残業ばかりしている場合ではありませんよ。
まずは退職をし、転職して自分の時間を確保し、個人で稼げるように自己投資する時間を作っていきましょう。
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タイ中心に部屋で働くのが好きな人です。
【経歴】新卒ブラック社畜→ニート→海外就職+副業→週3リモートワーク→デュアルライフ(日本↔タイ)
人材業界のRACAとして計7年以上活動し、現在は事業会社のRPO(採用代行)や複業キャリア講師としてフリーランスで活動中。
35歳から副業で複数サイト運営しながら、2021年からタイで金融投資(米&全世界)を開始。
2031年からサイドFIRE予定です。
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