2020年12月23日に日本からの観光目的でのビザなし渡航が可能になりました。
在日タイ大使館は12月23日、日本からの観光目的でのタイへの入国があらためて可能になったことを発表した
。中長期の滞在者を対象とする特別観光ビザ(注)や観光ビザに加えて、日本を含む短期滞在者向けに与えられていた、観光ビザの免除措置も再開する。
ビザなしでの滞在は従来なら30日間が限度でしたが、現在は14日間の隔離措置を鑑み、最大45日間まで認められています。
とはいえ、新型コロナウイルスの流行の中、渡航するのはまだ憚られますよね。
現在、タイでの対応はどうなっているのか、さらに、アフターコロナのタイ旅行はどのようになりそうなのか、最新情報をまとめました。
目次
タイにおける新型コロナウイルスの感染状況

タイは比較的感染者数が少ないことから、「感染を抑制できている」と国際的に評価されています。
しかし2020年12月に入ってから、感染拡大に関するニュースが報じられるようになってきており、政府の対応も随時変化しています。
12月20日には、それまで感染者が4,000人余りであったタイにおいて、1日に500人以上の感染者を確認。
首都バンコクに隣接するサムットサコン県にあるエビなどの鮮魚市場で、ミャンマー人を中心とした作業員を中心にクラスターが発生しました。
タイ政府は、感染が拡大している県で、県境をまたぐ人の往来などを制限する措置を行うと発表しました。
さらに、2020年12月28日には、新型コロナウイルス感染による死亡が2か月ぶりに1人確認されました。
これを受けて、首都バンコクでは娯楽業界の規制が強化され、バーやナイトクラブなどが2021年1月4日まで深夜営業が禁止となりました。
なお、直近ではタイ国内での感染が収まってきている事を受けて、バンコク都での規制緩和を行う事を発表しました。
タイ政府の施策

タイで最初に新型コロナウイルスの感染者が確認されたのは、中国に次いで早い、2020年1月中旬でした。
その後、第1波が3月中旬に到来し、3月26日にはタイ全土を対象とした非常事態宣言が発令されました。
商業施設の営業規制や、外国人の入国規制、タイ人帰国者の徹底した隔離を実施した結果、5月下旬には市中感染を抑え込むことに成功。
非常事態宣言は9回にわたり延長されており、2021年2月末までの延長する予定となっています。
衛生面に関する対策

画像参照:アメージングタイ衛生安全基準(SHA)
タイの衛生面はどうなっているのでしょうか。
2020年4月20日にはタイ国政府観光庁が「アメージングタイ衛生安全基準(SHA)」と呼ばれる認定制度を導入することで、衛生面の向上について、国内外にアピールしました。
例えば、飲食店の場合、以下のようなルールが課せられます。
- 入室店を一方通行にする。複数の出入り口に対しては全てに検査所を設ける
- 従業員と入店者の検温と記録
- 従業員の行動履歴を記録
- マスク着用客のみ入店許可
- 洗面所に石鹸を設置。入店前後の消毒用アルコール設置
- 入店者数制限。待合室はダイニングエリアから離し感覚は1m以上空ける
- テーブル、調理器具、食器など一日3回以上洗浄
- 2時間おきの公共エリア清掃。トイレ、ドアノブ含む
国際線の運航状況

国営タイ国際航空が2020年5月19日に事実上経営破綻し、衝撃が走りました。
その後、1月6日より成田発バンコク行きを再開。同社が日本路線の定期便を運航するのは昨年3月末以来およそ9か月ぶりとなります。
さらに格安航空会社(LCC)であるZIPAIRは、1月9日(土)より成田発バンコク行き旅客便の運航を開始しました。
タイ政府による許可の関係で1月中は週1便のみの運航ですが、2月からはデイリー運航に大幅増便する予定とのこと。
なお、コロナ禍の中、エアアジア・ジャパンは撤退しましたが、タイ・エアアジアXは引き続き就航しています。
その他、日本=タイ間を就航している航空会社については、こちらが便利です。
空港での感染予防対策

国際線の再開と共に心配になるのが、空港での感染。
感染予防対策として、エアアジアでは、タッチパネルに触らなくても搭乗手続きが可能な非接触型キオスクの導入が進んでいます。
Webまたはアプリでのチェックインが推奨されているだけでなく、エアアジアが就航する一部の空港では「カウンターチェックイン料金」がかかる場合もあります。
非接触型のタッチパネルの導入は世界各国で進んでいますね。
赤外線センサや近接センサなどの各種センサ、画像認識などを利用したさまざまなデバイスが試験運用されています。
さらには、生体認証やサーマルセンサーなども用いた、さまざまなタッチレス(非接触)技術も。短期間で世界の空港での体験が様変わりしそうです。
タイ入国前の手続き一覧(2021年1月23日現在)
- 有効なビザもしくは再入国許可証があるパスポート
- 入国許可証(COE:Certificate of Entry)コピー
- 英文の搭乗可能健康証明書(Fit to Fly or Fit to Travel Health Certificate)(原本)
- 渡航前72時間以内に発行された英文のRT-PCR検査による新型コロナウイルス非感染証明書 (原本)
- 新型コロナウイルス感染症及び関連疾患の治療費を含む10万米ドルの治療補償額の英文医療保険証
- ASQホテル(14日間隔離施設)の予約確認書
- T.8 Form(タイ王国健康質問書)
タイ、来年9月末まではノービザで45日間滞在可能 https://t.co/d1avjs0c2S
先日から話題になってた件ですね。40万円くらいの追加費用(ホテル、保険)と2週間隔離されても仕事や家庭に影響が出ない人なら来れます🇹🇭✈️
— チャイカプ@タイ就職×複業×バンコク中心にテレワーク (@genchisaiyou) December 24, 2020
観光客向けパッケージプラン

タイ入国後は、SHAの認定基準をクリアし、国から指定を受けたホテル(代替隔離施設/ASQ/Alternative State Quarantine)にて、14日間の隔離期間を過ごすことになります。
2020年12月からは、タイ国政府観光庁によって、「アメージング・タイランド・プラス」という、外国からの観光客を対象とした「隔離ホテル+航空券+無料ツアー」の観光パッケージが販売されています。
さらに、隔離期間を楽しんでもらおうと、タイ国政府観光庁は「ハッピーDIYセット」の提供も開始しました。
タイの伝統手工芸品を手作りできるセットで、2020年12月24日から楽しめます。
タイ市内の感染予防対策

2020年5月には、ショッピングモール「Seacon Square」においてエレベーターにフットペダルが導入され、話題となりました。
その後も、感染予防対策として、非接触技術が注目されており、QRコードや非接触型端末を利用した注文・支払いが実用化されつつあります。
2020年7月には、タイの大手カフェチェーン「ブラック・キャニオン」がバンコクの2店舗にタッチレス端末「eat(イート)」を導入しました。
さらに、2020年10月にはタイ大手銀行グループでは、非接触技術を活用した実証実験中の端末を公開しています。
タイの医療環境・保険・ワクチン

万が一の場合に備え、医療環境についても知っておきたいですよね。
在タイ日本国大使館領事部 在チェンマイ日本国総領事館発行の「タイでの安全のしおり 令和2(2020)年版」によると、
- バンコクの代表的な私立病院の医療設備は、日本の病院と比べて遜色なく、優秀な医師が多数勤務している。
- 日本に留学経験のある医師も多く、タイの医師免許を取得し診療に従事している日本人医師もいる。
- 日本人スタッフや日本語通訳者を常駐させている病院では日本語での問い合わせも可能。
- 地方の主要都市の代表的な私立病院も、医療設備はおおむね整っている。
ということで、医療環境は整っていると言えそうです。
新型コロナウイルス保険

タイでは、新型コロナウイルス保険に加入することもできます。
最近あった大規模なクラスターについての報道の影響で、加入者は増加しています。
ワクチン接種プログラム

ワクチン接種プログラムは2021年5月に開始する見込みとのことです。
使用するワクチンは、英国のアストラゼネカ社とオックスフォード大学が開発を進めているものを予定しており、英国では2020年12月30日に承認がされました。
世界的にワクチン接種が急ピッチで進められており、タイもその動きに追随する形で進められています。
盗難対策

コロナ禍で、タイも大きな経済的打撃を被っています。
バンコク大学が2020年11月に発表した世論調査では「4割がその日暮らし」、また、3割は「借金なしに生活できず」と回答しています。
そんな中、在タイ日本国大使館はホームページ上で「【注意喚起】コロナウイルス禍による盗難被害増加の可能性について」を発表し、タイに滞在する日本人に対して注意を呼び掛けています。
アフターコロナのタイ旅行(まとめ)
今回の記事で紹介したポイントはこちらです。
- 入国条件は多岐にわたるので事前準備必須
- 非常事態宣言は継続する可能性あり
- 1月以降は日本=タイ間の往来が増加傾向
- 空港内の非接触型設備は今後増加見込み。カウンターチェックイン料金導入の可能性も
- 市中でもスマホや新しい非接触型の端末を利用したサービスなどがさらに普及する見込み
- ワクチン接種プログラムは日本では2021年2月、タイでは2021年5月に開始する見込み。
気軽にタイに観光で訪れるのは、まだ少し先になりそうですね。
ワクチンの接種状況や、第三波の感染拡大状況により、随時情勢が変化していますので、ニュースを注視するようにしましょう。
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タイ中心に部屋で働くのが好きな人です。
【経歴】新卒ブラック社畜→ニート→海外就職+副業→週3リモートワーク→デュアルライフ(日本↔タイ)
人材業界のRACAとして計7年以上活動し、現在は事業会社のRPO(採用代行)や複業キャリア講師としてフリーランスで活動中。
35歳から副業で複数サイト運営しながら、2021年からタイで金融投資(米&全世界)を開始。
2031年からサイドFIRE予定です。
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