タイ起業家インタビュー オーガニック野菜のデリバリーEmpag Pte. Ltd.代表 齋藤祐介氏




タイで起業家として活躍している斎藤さんのご紹介です。

タイ移住後の日本人にも役に立つ、「産地直送野菜のデリバリーサービス」を展開されています。

「中国産はもとより、タイ産野菜も農薬とか不安だけど、実際のところどうなのでしょう?

「オーガニックも信用できないって聞きましたが本当ですか?」

などなど、起業経緯だけでなくタイの食生活の安全性も含めた、ぶっちゃけ話を色々と聞いて来ました。

※2016年7月の記事です。現在のCEOは石崎 優氏、BtoC向けの料理動画を中心とした事業にピボットしています。

<簡易プロフィール>
齋藤祐介さん 29歳 東京大学大学院出身。
<職歴>
A.T. Kearney→Empag Pte. Ltd. 設立

タイ起業以前:何故農業の分野へ?

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大きくは2点です。1つ目は学部時代に休学してインターンに行ったインドの経験が大きいです。

インドの農村部に行った時に、貧しい格好をした物乞いに出会いました。

その時の彼との話で、目の前にあった大きな畑の話にまりました。彼はこの畑は自分のものだと言います。

しっかりと畑を所有しているのに、物乞いをしなければならない理由はなぜだろう?

理由は定かではありませんでしたが、彼のような境遇の人は世界中にいます。

きっと22世紀になる頃にもまだ残っているだろうと直感的に思ったんですよね。その解決に少しでも貢献をしたいな、と。

2つ目はそういった解決に繋がることを学べる農学国際専攻を受講し、農業や国際開発について学んだことです。

ベトナム農村部にITを使った技術教育のプロジェクトに参加するなど、今の仕事に活かせる幅広な経験を得たことも大きいです。

農業分野の仕事には就職しなかったんですね。何故でしょうか?

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就活でも農業関係でのビジネスを探したのですが、良い候補がみつからなかったんです。

そこで新卒ではビジネスの基礎力、特に戦略的なモノの考え方について苦手意識がありましたので、コンサルを受けました。

A. T. Kearneyでは、色々な経験をさせてもらいましたが、特に論点を整理する力を磨けたと思っています。これは現在の仕事でも役に立っております。

タイで起業した時期とその理由

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タイで起業した時期について

もう少しコンサルをやろうと思っていましたが、現在の投資家からアジア×農業のビジネスをやろうと誘われたのがきっかけです。

自分がやりたい海外x農業の領域でのビジネスは難しく時間のかかる事だと考えており、準備が必要なのではないかという思いもありました。

しかし、経験豊富で尊敬出来る起業家と一緒に事業を進められる機会は滅多にないだろうと思い、起業を決意しました。それが2014年9月です。

投資家の方がシンガポールを拠点としていましたので、そこを中心にカンボジアに行ったりもしました。

そして、農業ビジネスをやるなら、流通から入っていくことで大きく変わるだろうという結論に至りました。

タイで起業した理由

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タイの主食は米と肉です。そのため野菜の1人あたりの平均摂取量は1日平均140gで、世界平均(225g)の6割程度と非常に少ないです。

しかし、コーヒーや食事に大量の砂糖を入れることで糖尿病といった生活習慣病を患う人が増えており、健康な食事に対する需要が日に日に高まっています。

特に世帯月収8~10万バーツ(約24~30万円)の中流階級の上位層を中心にスーパーマーケットなどではオーガニック野菜が大人気です。

タイ人が健康志向が強まった結果、食品の安全性も不安視されてきています。

これを我々が解決できることがあるのではないかと思ったからです。

市場に出回っているタイ野菜の問題点

鮮度が保てない。菌の繁殖

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1つ目はコールドチェーン(冷蔵物流)が発達していないこと。

温度管理が出来ていないと、最終食品の鮮度が落ちる他、食中毒の可能性が高まります。

タイでは保冷機能がついていないトラックで炎天下の中、輸送されます。

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また、市場も温度管理のない野外で行われます。

菌の最適温度帯は30~37度といわれていますが、タイの気温だとまさにその温度で野菜が運ばれ保存されている状態となります。

安全規格が遵守されない。

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もう1つはタイでは安全規格が徹底して遵守されていないことです。

日本にはJASの基準がありますが、同じ基準というものはありません。

2003年、タイ農業・協同組合省は、食品の安全性を確保するために、農水産物及び食品の安全基準である統一的な認証ラベル制度として「Qマーク」を導入しました。

しかし、Qマーク獲得済みの野菜/果樹の57%が有害な水準の残留農薬を保持する事がわかっております。

(2016年5月、Thai-PAN (Pesticide Alert Network) 発表)

社名の由来を教えてください

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会社名はEMPAG(エンパッグ)といいます。アジアの中で農業分野にてビジネスするというコンセプトにあった名前を考えました。

農家や農業分野に関わる人が自立して働けるのに良い言葉はないかなと考えた時に「エンパワー」と「アグリカルチャー」を組み合わせてエンパッグという社名にしました。 

サービス名はEMFRESH(エムフレッシュ)です

社名+新鮮さを届けたいというところからです。[EM]は○○にする~という意味合いがあるので、「もっと新鮮にする」というような、能動的に働きかけるサービスにしたい想いがあります。

御社の事業内容、他社にはない強みはなんでしょうか?

1:鮮度の高い野菜をお届けできる

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農家の方が保有している冷蔵車

消費者・生産者を直接つなげ、産直という形で高品質かつ新鮮な野菜を消費者の皆さんに届けることができることでしょうか。

日本の生協宅配のように、ネットやカタログで事前に注文をすると、週一回ご自宅や指定のピックアップポイントまで、EMFRESHが契約する優良農家の農作物が配達されます。

配送日を限定しオーダーを事前にする事で、採れたてで、より新鮮で安全な野菜をリーズナブルに提供しております。

イメージは産地直産、直送の八百屋だと思っていただければ。

EMFRESH(エムフレッシュ)で目指すのは、既存の長い農作物バリューチェーンの短縮です。

タイは仲介業者が多く介在し、彼らが持つ冷蔵物流技術が限られています。

都市に来る頃には新鮮さは失われ、不必要な取引コストが上乗せされてしまいます。

2:安心・安全の野菜の提供ができる

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タイではまだ(※1)トレーサビリティが不十分です。

生産者までトレース出来ず生産体制もチェック出来ない事から、消費者は安全性の面で不安を持つ事になり、生産者は生産能力で差別化する事が難しくなってしまいます。

わたしたちは生産農家の方の顔が見えることでわかる、安心・安全・取れたての野菜をお届けします。

EMFRESH(エムフレッシュ)はカオヤイを中心に5軒の農家と契約をしています。

いずれも食品認証のマーク取ったところとお取引きをしています。

その中でもスイートアンドグリーンさんはGAPという厳しい基準を持った認証を取っています。

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甘いもの、例えばメロンやトマトは土の管理が大事になってきます。

うちの農家さんは味の美味しさを保つために、各鉢ごとに管理しています。

病気が流行した場合もその1つだけを排除できるが大きいですよね。

肥料と水、土のブレンド。美味しさを保つ為に、かなり手間と工夫をこらしております。

ちなみにこれらの農家さんは、現地の直売所やファーマーズマーケットへの出店、バンコクでもレストランなどに提供実績があります。

(※1)トレーサビリティとは、「物品の流通経路を生産段階から最終消費段階あるいは廃棄段階まで追跡が可能な状態をさします。

どんなお野菜を取り扱っていますか?人気のお野菜は?

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主なものは、フツーツプチトマト、有機ミックスレタス、有機ビーツ、ホワイトアスパラ、ルッコラ、種なしグレープ、有機新玉ねぎ、アスパラガス、ベビーキャロット、スイートコーン、マッシュルーム、メロンの12種類です。

人気の野菜は上位3つは以下の通りです。

  • ミックスレタス
  • ビーツ
  • ベビーキャロット

タイ起業家との共同イベントのお知らせ

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学生の頃から数多くのチャレンジと失敗をしている斎藤さんは、ただただすごいな、と。

そして私もEMFRESHさんの野菜を実際に試食させてもらいましたが、本当に美味しかったです。

自分だけ味わうのもあれなので、良かったら試食会を開催しませんか?こんな感じで○○○△×・・・
斎藤さん
・・・良いですね、やりましょう!
決断はや!!w どこかの稟議だらけの日系企業に爪の垢でも飲んでほしいわ。。。

というわけで。「☆新鮮野菜の試食会☆」を開催することに致しました:D

詳細は明日に記載しますので、お見逃しなく~♪

(追記:7月24日)

経営者プロフィール

齋藤祐介(さいとう ゆうすけ)

Empag Pte. Ltd.

– 東京大学大学院農学国際専攻修了

– 前職は、外資経営コンサルA.T.Kearney

– 学生時代に教育系スタートアップmana.boを共同創業、インドインテリア企業の
日本市場責任者を務める

– Empag Pte. Ltd.創業
https://jp.empag.sg/

 

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