【YOUは何しにバンコクへ!?】白金で修行したパティシエはなぜバンコクで起業したのか~PlatinumCafe(プラチナムカフェ)市原さん




パティシエ:市原直人さん(左)、スタッフ:ウィニーさん(右)

 
こんにちは。きょんです。バンコクでがんばっている日本人を取材してその想いを聞き、応援したい!というこの企画。
 
第2回は Platinum Cafe  パティシエの市原直人さんです。
 
東京の白金を中心に10年以上修行していたパティシエは、何故バンコクでケーキ屋さんを始めたのでしょうか。そしてこれから何を目指しているのでしょうか。パティシエスーツに身を包んだ市原さんと対面し、さっそくお話をうかがいました。
 
最後に読者限定プレゼント情報もあるので、お見逃しなく!
 
 

Platinum Cafeの誕生、現在、そして未来


―これまでの経緯と、バンコクでお店を始めたきっかけを教えていただけますか?
一番のきっかけは、2年前ですね。タイ旅行に来た時に試しにケーキを食べてみたら「美味しくない!」と思ったんです(笑)
 
20歳の頃から飲食関係で働いていて、青山や自由が丘で働いた後に白金では6年程パティシエとして働きました。
 
その後、渋谷で飲食店の立ち上げや池袋のレストランのスイーツ部門を任されたりしていましたが、知り合いにタイで仕事をしていた人がいて「一緒にタイで何かやらない?」と誘われたんです。それが、今の共同経営者です。
 
池袋の店にいる頃に冬休みを貰い、一緒にタイに旅行に来て美味しくないケーキに出会って(笑)、「ここなら美味しいケーキの店を出せそうだ」と思い、始めることにしました。
 
元々独立志向があったので自分の店をやりたいと昔から思っていたんですが、日本での独立は難しいとも考えていました。
 
なぜなら、日本にはスイーツ店が溢れすぎていて、がんばって斬新なものを出しても必ずどこかに似たような店がある。競い合うという意味ではいいんですが、日本でやるのはあまり面白みがないなと感じていました。
 
その点タイは、こう言っては悪いですが、ケーキが正直美味しくないんです。すごく重くて、味というより観賞用なんじゃないかと思います。パーティーで写真を撮って一口食べて終わり、というような。美味しいケーキがあまりないバンコクだからこそ、ここで始めたら面白いんじゃないかという想いがありました。
 
 
―海外生活に抵抗はありませんでしたか?言語の問題とか。
スイーツの専門学校を卒業した後に1年間フランスで学んだことがあったので、海外で生活することに抵抗はなかったですね。タイ語は、一緒に店をやっているタイ人のパートナーが通訳ができる人なので助かってます。
 
 
―お店はプラカノンにありますが、どのように見つけたんですか?

どこか日本的で、自宅のリビングのような落ち着ける空間が広がっています。
 
自分の足でイチから探しました。店舗の場所を決めるにしても人脈も何もないので、道を歩いていて「FOR RENT」の看板を見つけたら書いてある番号に片っ端から電話して。
 
日系の不動産屋は高いので個人経営には向きません。バンコクの地元の不動産屋に飛び込んで聞いて回って…本当に地道に探しましたね。
 
この店も、歩いていて見つけたんですよ。良さそうだったので1階の事務所に飛び込んで「空いてますか?」と。苦労の甲斐あっていい場所で始めることができたと思います。
 
 
―タイに住み始めたのはいつ頃ですか?

白を基調とした店内は明るく、広々としたイートインスペースがあります。
 
2年前に初めてバンコクに来て、住み始めたのは昨年(2016年)10月からなのでまだ4ヶ月程度なんですが、準備期間としては2年程かけています。
 
1年間は池袋で勤務しながら準備をし、1年間は毎月2週間はタイ、2週間は日本というような半々の生活をして、昨年12月12日にようやくオープンすることができました。
 
こちらでタイ人の知り合いを作りたかったので、リサーチも兼ねてタイ人向けにスイーツ教室を始めたのが良かったですね。
 
教室にはタイ人の飲食店経営者が参加してくれて「カフェをやっているので日本のケーキを出したい」と。今もこの店舗でタイ人経営者向けに日本のケーキを教えています。
 
タイによくあるケーキってバタークリームというか、重くて美味しくないイメージありますよね。あれって日本のとは全然作り方が違って、実はバターを使ってないんですよ。バタークリームなのに。
 
日本にはない材料で、牛乳パックに入ったメレンゲの元のようなものを使って、安いショートニングを入れてるんです。
 
タイ人も食べて美味しいとは思ってないみたいですね。日本の作り方でバタークリームのケーキを作ってタイ人に出したことがあるんですが「何だこれは!?」「全然味が違う!美味しいじゃないか!」と言われました(笑)
 
タイ人のお店で出しているケーキを「どこで習ったの?」と聞くと「タイのスイーツの学校で習った」と。かなり昔から同じ作り方で教えているそうなので、たぶん今のタイ人の口には合ってはいないんですね。だからこそ今、タイで日本のケーキを教える意味があるんじゃないかと思っています。
 
 
―お店を始めるにはいろんな苦労があると思いますが、何が1番大変でしたか?

仕入先を探すことですね。とにかくタイに人脈がありませんでした。日本だったら前に勤めていた店から業者さんを紹介してもらったりしますが、こちらでは知り合いがいっさい居ない。
 
タイでスイーツをやっている日本人もあまりいないので、地道に市場や店に行って仕入先を探すしか方法がありませんでした。インターネットで見ても出てきません。日系企業の電話帳も見ましたが、イタリアンやフレンチ等のレストラン用のページはあってもスイーツだけは載っていませんでした。
 
日本だとスイーツ専門の材料の仕入れ業者がたくさんあるし、カタログを見てFAXすると届けてくれるという仕組みが出来上がっていますが、タイにはそれが何も無いんです。わざわざ店舗まで行って探して買わないといけません。
 
たまにFacebook等でタイ人の経営者仲間が「今日この材料を買った」とか投稿してることがあると「それ何処で買ったの!?」と飛びついて質問したり(笑)教えてくれた所に実際に買いに行って。
 
遠い仕入先だとパホンヨーティンのチャトチャックのさらに先まで行かないといけなかったりして、タイは渋滞がすごいですから、仕入れ1つするだけで1時間や2時間は平気でかかる。
 
今は交渉したので、電話で注文してバイクで届けてくれる仕入先を作ることができましたが、最初はそういった所を1つ1つ開拓していくのがすごく大変でした。
 
ただ新作を作るとなったら、カタログがないので今でも店まで直接行かないといけません。店先で商品を見ながら「これを使おうかな」と考えたり。大きい店なら仕入れ担当がいますが、うちは1人ですべてやってますので移動するだけでも時間がかかって大変です。
 
タイにスイーツ店が増えないのも、実はこれが理由なんじゃないかと思っています。今まで海外のパティシエがタイに来なかったわけがないと思いますが、仕入れだけでも大変な状況を見て諦めちゃったんじゃないかと(笑)
 
あとはタイの経理がやたら面倒なのも大変です。タックスインボイスとか日本とは全然仕組みが違うのですごく苦労しました。今は事務の専門スタッフを雇ったのでこれから少しは楽になるかと思うのですが。
 
 
―これから目指していることはありますか?

3つあります。1つ目は今やっているタイ人向けのケーキ教室に力を入れていきたいですね。僕はこの店一店舗だけで名を挙げようとは思ってなくて、タイに日本のケーキの味を広めたいんです。
 
教室で教えたらいつも「この味をそのまま店で出していいよ」と言っているんです。タイの各地にその味が広まっていって「このケーキどこで教わったの?」となった時に「イチハラから教わった」と言って貰えれば、それでいいんです。
 
以前教室でロールケーキを教えたんですが、その後Facebook見たらみんな店で売ってるんですよ(笑)「あ、これこの間教えたヤツだ」と。飲食店経営者の方に教えるとすぐに効果があるので、やりがいありますね。
 
きっとタイの人もみんな「日本のケーキを教わって売りたい」という気持ちはあると思うんです。ただそれを教えている人がいないだけで、求めているんだなと感じます。
 
2つ目は提携店。この数を増やしていきたいです。既に一店舗、タイのカフェを経営している方から頼まれて、ケーキを卸すことが決まっています。そういった卸し先も増やしていって、ゆくゆくはこの店のパティシエも何人か増やしていきたいです。
 
最後に、これは先になりますが、コンビニと組んでコラボスイーツの開発ができたら良いな、と思っています。タイにコンビニはたくさんあるのに日本のようなコラボスイーツは今のところありません。それが出来るとしたら、タイのケーキの味が変わるんじゃないかと思いますね。
 
 

Platinum Cafe おすすめメニュー

レシピを門外不出にして自分の店の味や利益を守るというやり方もあるかと思いますが「タイのケーキの味が変わればそれでいい」と、もっと先に夢がある市原さん。
 
穏やかな口調でしたが、芯はとても熱いものをお持ちの方です。市原さんが作るケーキの中で、1番のおすすめはこちら!
 

Platinum Roll Cake(プラチナムロールケーキ)105THB
スポンジにフォークを入れると、その弾力に驚きました。ふわふわなのにしっかり。きめ細かなスポンジです。一口頬張ると、スポンジの甘さに負けない位クリームのミルクの味が濃い。
 
甘すぎず、大きいのにまったく飽きない味でぱくぱく食べれてしまいます。市原さんいわく砂糖を極力減らして練乳を入れているのがコツだそうです。お店の名前を付けている看板商品だけあって抜群に美味しいです!
 

Strawberry Shortcake(イチゴのショートケーキ)140THB
こちらの生クリームも、軽くて甘すぎない絶妙な味わいでフォークが止まらなくなります。タイのイチゴは酸っぱい印象がありますが、このショートケーキのイチゴはとっても甘くてジューシー。
 
端まで真っ赤で、甘さが詰まっています。日本のイチゴかそれ以上に美味しいものが使われています。それもそのはず、市原さんが苦労して探し出して仕入たイチゴなんです。
 
「良いイチゴが無いときは出せないこともある」とのことなので、お店で見つけたらチャンスですよ!
 

焼き菓子。通常は袋に入った持ち帰り商品ですが、今回は特別に店舗で試食させていただきました。
 
(写真右)Parmesan Sable(パルメザンチーズのサブレ) 79THB
「この店で唯一のしょっぱい商品」とのこと。見た目以上に指で持つとやわらかく、口に含むとほろっとくずれました。しょっぱすぎずわずかに甘みもあって、優しい味わいです。お酒のおつまみにも、甘いケーキの合間にも合いそうな美味しさです。
 
(写真左)Matcha Sable(抹茶サブレ) 79THB
抹茶パウダーで包まれた一品。こちらもほろほろとした食感が楽しめます。タイでよくある「マッチャ」ではなくきちんとした日本らしい「抹茶」が使われています。素材の甘さと余韻に日本茶らしい微かな苦味が味わえます。
 
店舗のショーケースには他にも様々なケーキが並んでいます。(1つずつ並んでますが、奥に在庫はたくさんありますのでご安心を!)
 
この日は「焼かないプリン」や「キャラメルコーヒーゼリー」等の定番商品の他、バレンタイン限定の「溶けない生チョコ」「ミニチョコタルト」等がありました。限定商品は時期によって変わりますので、Facebook等でチェックしてみてください。
 
 

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PlatinumCafe(プラチナムカフェ)場所・地図


お店の場所は、BTSプラカノン駅 4番出口より徒歩8分位。コンドミニアムの開発が進むスクンビット ソイ48に入り、少し歩いた右手。セブンイレブンの2階に「Platinum Cafe」はあります。
 
-店舗情報
Platinum Cafe & Dessert shop from 白金台
Soi Sukhumvit 48, Khwaeng Phra Khanong, Khet Khlong Toei, Krung Thep Maha Nakhon 10110
 
・営業時間 8:00-21:00
・TEL 061-949-5725
Facebook page
・FREE Wi-fi有
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投稿者プロフィール

きょん
きょん
きょん です♪ バンコクのスクンビット界隈在住。夫と2歳の息子と3人のタイ暮らし。趣味は美味しいものを食べること。

 

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